学校法人 シュタイナー学園

活動報告

2018.02.05

保護者

1年生保護者インタビュー 一年間を過ごしてみて 第一回

学校法人シュタイナー学園 ニュースレター
VOL.29  2018.2.5

今年度も残りわずかとなりました。

4月に少し緊張した顔で入学した一年生の子どもたちも、今ではのびのびと過ごしています。大きな期待と少しの不安を胸に学園にやってきたのは、子どもたちだけではありません。シュタイナー学園への入学は、時に家族の暮らしをまるごと変える大きな決断でもあるからです。住まいを変えたり仕事を変えたり、決して簡単ではない決断をし、藤野へと引っ越してくる保護者の方々。それでも学園を選んだ理由、そして実際に過ごした一年間に感じた事を3人の保護者の方に伺い、今回より3回にわたって綴ります。第1回はシュタイナー学園への入学を考え始めたきっかけをご紹介していきます。

Aさん 

娘はシュタイナー幼稚園に通っていました。そこで子どもの芯の部分、基盤のようなものを育ててもらったと感じていたので、小学校は地元の学校に通わせる予定でした。当時逗子に住んでいて、とても良い環境だったのもありました。

でも就学以降のシュタイナー教育に興味があったので、夏に青山学院大学で開講されたシュタイナー学園の出張体験授業に行きました。先生がキラキラしていて授業も素晴らしく、感銘を受け、帰りに会場で販売されていた「シュタイナー学園のエポック授業 –シュタイナー学園の学びの成り立ち」という本を買いました。

教科書を使わないシュタイナー教育の1年生から12年生までの学びの意図や実際の様子が、授業を担当した先生によって綴られている本で、小学生になる娘の助けになるかなと思って買ったのです。ですが本を読んだら、感動してしまって。こんな学びがあるんだ、この学びをさせてあげたい!と強く思い、とにかく行ってみようと9月の説明会に行くことにしました。

Sさん 

数年前から今の社会の様々な問題について考えていました。自分も含めて大人は問題に無責任で無関心で、なぜこんなことになってしまったのだろうと考えた時、大きなひとつの理由は教育なんじゃないかと思いました。

幼馴染にシュタイナー学園がNPO時代のシュタイナーシューレに通っていた人がいて、彼女はとても素敵な人だったのでシュタイナー教育に興味を持ちました。シュタイナー哲学の本を読むと共感することが多くあり、学園の食やメディアとの付き合い方も自分が求めている環境に近いと思いました。

その後オープンデーに行ってみると学園での学びや授業は、自分が予想していた以上に素晴らしいものでした。

Nさん 

子どもは1人1人その子しかない力を持っていると思います。娘は極度の内弁慶で、得意なことと苦手なことがはっきりと分かれていて、都内の認可園に通っていた時は、大きな声で返事しなさいと叱られたり、できないことばかりを注意され苦痛そうでした。

決められた枠の中で評価されて自信を失ってしまってほしくない、のびのびと子どもがその子らしく育てる環境、そんな環境で娘が育ってほしいと考えた時にシュタイナー学園が浮かびました。すごくギリギリのタイミングで二次試験の直前だったのですが、初めて学園を訪れた日から先生にも校舎にも保護者の方々にも魅了されてしまいました。

体験した授業に驚いて、こんな授業をわたしも受けたい!と思い、もうランドセルも買っていたのですが、二次試験をうけることにしました。

それぞれの学園との出会い、その新鮮な驚きや感動の言葉を聞けました。

第二回では入学を決めてからの変化、藤野での暮らしについてご紹介したいと思います。

中村暁野(1年生保護者)