学校法人 シュタイナー学園

活動報告

2025.05.14

保護者

オープンデイ みんなでつくりあげるあたたかい空間

学校法人シュタイナー学園 ニュースレター
VOL.209 2025.5.14

オープンデイ係をしてみませんか?
そう声をかけられたことがきっかけでした。
オープンデイとは、シュタイナー教育に興味がある方、入学を検討している方に向けて学園を体験していただくイベントです。私自身は、お客様として訪れたことがなかったので少し不安が残るものの、とりあえずやってみよう、という気持ちで引き受けることにしました。

昨年スタッフとして参加してまず感動したことは、初めに行うキックオフミーティングです。そこでは、どんなオープンデイにしたいか、どんな気持ちでお客様をお迎えしたいか、一人ひとりが意見を出し合います。それぞれのオープンデイに対する思いを確認し、今年度のテーマが決定されるのです。初めて参加した私は、オープンデイは学園と保護者の様々な思いが土台となっているのだと改めて実感しました。

テーマが決まったあと、各係のチーフが決定します。私は会場案内・清掃係になりました。会場案内・清掃係とは、プログラムや全体の空間に気を配るお仕事です。

前年のチーフから申し送りの記録と共に引継ぎをしていただき、オープンデイの雰囲気が分からない私でも安心して仕事のイメージをとらえることができました。そして、作業的なことだけではなく、「空間を整えお客様をお迎えする心が大事」ということを教わりました。お客様を会場案内すること、汚れたところを掃除すること、ただそれだけではなく、私たちの心がどこにあるかがとても大切なのだと深く考えさせられました。

ミーティングを重ね試行錯誤していく中、大きな変更が加わることもあります。すべての係のチーフが自分の係だけではなくオープンデイ全体をとらえながら意見を出し合い、柔軟に対応している先輩保護者の姿はとても頼もしくあたたかいものでした。そして、私自身も、より良いオープンデイにしたい。お客様に良い時間を過ごして頂きたい。という思いが自然と膨らんでいったように思います。

学園と保護者が一丸となり同じ思いでつくりあげる経験は、私にたくさんの喜びと気付きをもたらしてくれました。係の仕事を作業としてとらえると些細なことですが、そこには私たちの思いがあります。目に見えない私たちの思いが全体へと作用すると、こんなにも幸せで温かい空間が生まれることに、胸がいっぱいになった感覚は私にとってかけがえのない体験です。そして、そこで得た感覚は、オープンデイの係だけではなく、共同活動する際の私の支えとなっているように感じます。

今年のオープンデイでも私は会場案内・清掃係として携わります。今年のテーマは「響きあう世界へ」です。私たちの響き、先生方の響き、未来の仲間たちの響き、それぞれが共鳴し合いどんな響きが奏でられるのか、私たちもお客様と共に感じたいと思います。

まずはリラックスして楽しんでください。そしてこの学園全体がどんな響きを奏でているかぜひ感じてみてください。

ライター/保護者 高橋和子